音読ってよく小学校でやりましたよね。
国語の教科書を一文ずつ読んでいくあれです。
クラスメイトの前で読まされるし、間違えたら先生に怒られるなど、あまりいいイメージが無い人も多いのではないでしょうか?
ですが、実は音読には脳の働きにとても良い効果がたくさんあるんです。
なぜただ文章を声に出して読むだけで脳の働きが良くなるのでしょうか。
音読は文章を読む→読んだ文章を声に出す→声を耳で聞いて理解する、文を読んで目で理解する、内容をイメージする
といった過程を持ちます。
こうしてみると何気なく読んでいるだけなのに、実にたくさんの脳の機能を使っていることがわかりますね。
このように、音読では複数の脳機能を駆使するので、脳が効率的に鍛えられるというわけなのです。
こうした脳の機能を意識して音読を行うことで、より効果的に鍛えることが可能であるとされています。
音読をすることで前頭葉の働きが促進される
先ほど紹介した脳の機能は主に前頭葉が司っています。
前頭葉は名の通り脳の前の方にあり、オーケストラの指揮者に例えられるなど、脳の司令塔としての役割を担っているのです。
音読を行うことで前頭葉が活性化されると、
・自己制御力(自己コントロール力)が高まる
・集中力が高まる
・思考力が高まる
・イメージ力(想像力)が高まる
・計画を立て、それを実行できるようになる
・やる気が出る
・言語能力が高まる
などなど、たくさんの効果が期待できます。
音読でセロトニンが分泌される!
音読をすることで、神経伝達物質のセロトニンが分泌されるとも言われています。
セロトニンはリズム運動を行う際に分泌されやすいとされていますので、リズムよく口を動かす音読はセロトニンを分泌させるのに向いていると考えられますね!
このセロトニンは様々な働きをすることで知られていますが、
・抑うつ的な気分の予防につながる
・やる気が出やすくなる
・睡眠の質が向上する
といった効果が広く知られています。
音読をすることで、脳の機能が高まるだけでなく、すっきりとした気分になり、やる気も出てくるなんて、正直びっくりですよね。
小学校の頃には考えもしなかったことだと思います。
前頭葉が活性化した時の効果と合わせると、かなりの効果が期待できますね。
音読上級者はさらに負荷をかけてみよう!
慣れてきた人は、理解できるギリギリを保ちながら読むスピードを速くしてみましょう。
読むスピードを速くすると、その分、脳は入ってきた情報を処理しようとフル回転します。そのためにより効率的に脳を鍛えることができるのです。
それでも物足りない人は、さらに内容のイメージを頭に浮かべながら音読をしてみることをおすすめします。
イメージを思い浮かべることで右脳の活性化につながります。
つまり、音読で左脳を鍛えつつ、イメージを働かせることで右脳も鍛えることができる、まさに一石二鳥の方法なのです。
著名人も勧める音読
明治大学文学部教授で、教育学者であり作家でもある斎藤孝さんが音読について、
「大人のための読書の全技術」というご著書の中で以下のように述べています。
声に出して読むことにより、その言葉の意味が自分の内側に乗り移ってきます
つまり、音読をすることは自分で一語一句を噛み締めて読むことになるわけなので、黙読するよりもより一層理解が深まるというわけですね。
ニュース番組などでコメンテーターを務めていらっしゃることもあるほど教養が深く、教育学者でもある斎藤さんは大量の本を読むことで知られています。
そんな彼がお勧めする読書法の1つでもあるのが、この「音読」なのです。
最後までお読みくださってありがとうございました。
いかがだったでしょうか、
あなたも今日からぜひ、本を読むときには音読をして、脳の働きを高めてみてくださいね!